2013年02月13日

インドのごみ問題

インドのゴミ問題について

インドに来て早4ヶ月、色んな所へ行きいろんなものを見て体験して、思ったことがある。
インドのどんな場所にきても、街中ゴミだらけ。
道路はもちろん、360度どこを見渡しても、ポイ捨てされたゴミを見ないことはない。
日本ではありえない光景だけに、最初は衝撃を受けた。
今では当たり前のように感じてしまうこの場所でも、もう一度原点回帰して見ることが大切だと思った。
留学も残り少ない今、改めて自分なりに調べたことと感じたことをみんなに知ってもらいたいと思った。

インドではCO2の排出量が、アメリカ、中国、ロシア、日本についで第5位となっている。
しかし、京都議定書による排出削減の規制にはかかっておらず、いまもなお悪化の一途をたどっている。
実際に街を見ればわかるが、どこ行く人もみな、道路やその辺にポイ捨てをすることに、何の抵抗もない。
大抵の人に、ゴミはどうすればいい?と聞くと、「その辺に捨てちゃいな!」や「適当に捨てておきな」などと言った返答が来る。
ここで、1つ大きな問題がある。
ダストボックスやゴミを捨てられるような適切な場所がないということ。
これには、いくつかの理由があるが一番の原因は、インドがまだ発展途中の国であることである。
電力不足で停電がよく起こることや断水が日常的に起こることなど、インフラの設備がまだまだ行き届いていないというところを実際に体験しているため、目前の生活上の問題を先に、設備投資しているインドのごみ問題に対する意識の低さも納得できる。
グローバル化が進む中、インドとしてもライバルの中国などに差をつけられないように必死であり、
今、急速に成長している中国を真横で長い間見ているインドからすれば、国全体の成長を望むのは当たり前といっていいくらいだ。


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インドは世界第11位の経済規模を持つ国であるといっても、GDPで見ると世界第2位の人口が影響して、大幅に低い比率になっている。
1日2ドル以下で暮らす人(貧困層)の割合は国民全体の70%で、HDI(人間開発指数):寿命、教育、生活水準などの総合評価したグラフでは、イラクやカンボジアと同水準である。
それ故、国全体の発展を先に見据え、ごみ問題の影が薄くなるのはしかたがない用に思える。

しかし、だからといってごみ問題が蔑ろにされたままでいいというわけではない。
インドにおける都市部の排出量は年率で約5%ずつ上昇している。2009年には約5000万トン/年。
日本は同じ年、約5300万トン/年。しかし、この時期すでに処理施設がしっかり設備されていた。また年々排出量も減少している。
インドは2047年までに約3億トン/年を越すと予想されている。今のこの状況を見ている中で、約30年後この6倍ものゴミが排出されているとなると、インドはインド全体がゴミ置き場になってしまうのではないかというくらいものすごい数字だ。

インドでは、多くの費用がごみの回収・配送に充てられており、適切な処理や選別はほとんどされていないのが現実だ。
捨てる時点で、選別や仕分けをして捨てていないため、回収するときにはすでに分けるのに莫大な時間と費用がかかってしまうほど、しっかりと分けられていない。
また、回収されたゴミの90%以上が適切な処理をされずに、廃棄場に埋め立てられている。
そのため、毎年多くのゴミがその場所に集まり今では廃棄場の場所すら足りなくなっている。
また、廃棄場の衛生環境は非常に悪く、埋め立てられないゴミなどが散乱して、異臭や汚水のもととなっている。
街に視点を戻しても、川にはゴミが浮いていて、水はどこも黒ずんだ色をしていたり、異臭を放っていたりする。
人が生活するには厳しい環境の場所もあるし、インド人ですら鼻を覆う場所がいくつも存在する。


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インドのごみ処理の方法は、埋め立てかリサイクルが主流だ。実際、大きな焼却施設は見かけたことがなく、街や一般家庭では自分たちのゴミを分別しないまま個人で焼却している。小さなコミュニティーに住む人々はたいていこのようにゴミを処理している。
そのため、リサイクルにおいてもまだまだ完熟度は低い。

回収業においても、大きな回収車が来るところはあるものの、多くの所では貧困層の人々の職業として存在するところもある。
そういった人々は素手で回収をしている。賃金も一日数十ルピーである。
ここにはインドのカースト制度も絡んでおり、インドでは最も低い層の人々の仕事は掃除をするというのが一般的だ。
実際、ゲストハウスを掃除してくれている人もみな月3000ルピーほどしかもらっていない。
カースト制度が暗黙のうちに存在するこのインドでハイカーストに成り上がるのは、とても容易なことではない。
それ故、低い層の人々の仕事と捉えているハイカーストの人々がゴミについての関心度が低いのも問題だ。

このような状況では、水質や大気、食材の安全性などにも影響が出、人体にも影響を与える恐れがあるといえる。中国では大気汚染が問題になっていることを見れば、将来、工業化が進み中国と同じような状況に陥ることもあり得る。平均年齢が若いこの国ではヒューマンリソースが資本だ。何をするにも人の手を使わなければならない社会環境にあるため、人体の健康問題の危機に直面することは、発展の段階においても良いことではない。


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ごみ問題に対して大きな対策を練る必要があるとゴアの新聞にも掲載されていた。国や州単位で厳しい法律を定めたり、焼却炉の建設を進めたりといった対策が必要だ。
インド人の心の奥底に根付いてしまっている、ポイ捨てを気にしない気持ちとゴミに対する関心の低さ、これをどうにか改善しないとインドの将来は明るいものであるとはっきり言えない気がした。
この国で4ヶ月生活し、この国の良いところも知ることができた今だからこそ、このゴミ問題の改善について真剣に考えてみようと思った。


拙い文章ですが、インドで感じたことをもとに自分で調べたものをまとめて、文にしてみました。
残りの期間、約10日ですが精一杯頑張りたいと思います。

国際関係学部 2年 横田拓也
posted by 交換留学生017 at 04:14| Comment(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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